複数店舗間で行う在庫の振替を即時に管理
店舗間振替管理システム
取材日
2024年9月13日
導入前の課題
・一括仕入れのため店舗ごとの原価管理ができていない
・店舗ごとの営業利益が出せず、従業員のモチベーション低下に影響
・取引銀行から各店舗の収支報告を出すように指導があった
要望
・各店舗への振替管理を正確に行える仕組み
・原価は既存の経理システムへ連携できる仕組み
・iPadで手軽に入力
開発内容
店舗間振替管理システム
在庫の入庫と他店舗への振替を簡単に
各店舗への在庫の「入庫管理」と「振替管理」ができるシステムです。iPadでの操作を想定しており、商品・価格・入庫先や仕入れ先の登録、そして伝票から他店舗への振替を管理することが可能です。業務の合間の作業を想定しているため操作性が良くシンプルな設計に。入庫伝票から「振替」をクリックするだけで振替伝票を即時に作成できます。
CSVデータで経理システムへ連携
既存の経理システムへ連携するため、振替処理データはCSVデータでダウンロードが可能です。一度ダウンロードしたデータはCSV出力日時とアイコンの表示で一目でわかるようにし、連携漏れを防ぎ店舗ごとの正確な原価管理を実現しています。
Story
株式会社弁慶を経営する小崎社長よりお話をいただきました
導入前の課題
店舗ごとの原価管理が必要に
現在、様々な形態で新潟・佐渡の米を使った寿司を中心に提供する飲食店を14~15店舗を運営しているのですが、ほとんどを鮮魚市場内にある1店舗で一括仕入れしており、そこから各店舗へ仕分けを行っていました。これまでも手作業で振替伝票は起していましたが、タイムラグやズレもあり、正確な店舗ごとの原価管理というのが正直できておりませんでした。
そのため、全店舗での成績は見えていたのですが、店舗ごとでの営業利益が不明瞭で、従業員のモチベーションにも影響が出るようになってしまいました。さらに取引銀行から店舗毎の収支報告を求められたこともあり、システム導入の必要性を感じていました。
導入前の決め手
汎用システムではできないと考えていた矢先の開発提案
汎用的なシステムではできないなと当初から思っておりましたので、どうしようかと考えていた矢先、Pepoの営業からいくつかシステム提案をいただく機会がありました。必要な機能だけに特化して開発いただけること、また、事業展開も一旦落ち着き次は社内環境の整備を行うステップだと考えておりましたので、システムに投資するタイミングとしても都合が良く、依頼することにしました。
入庫時に写真撮影し登録できるため、視認性も良い
導入後の効果・評価
簡単な操作で店舗間振替を実現
元々、お客様への請求処理もiPadで行っていたので、従業員も抵抗はなく、スムーズに導入できたと感じています。
ある店舗で「アジが品切れになった!」となった際には、すぐに店舗間で在庫移動する必要があるんですが、今までは振替処理の伝票を起こすオペレーションが曖昧でした。でも、今はiPad一つで即時に振替処理を行えるので、店舗ごとの原価管理が正確になりました。
今まで見えてなかった店舗ごとの成績などもハッキリわかるようになり、正確な経営管理に繋がったと感じています。
新潟県内外で様々なスタイルで佐渡の米を使った本格的な寿司を提供。シャリの味は店舗のコンセプトによって異なる
今後への期待
冷凍庫内の在庫管理を実現したい
資源が不足し価格変動も激しい時代になってきました。今までは、必要な分だけ購入すれば在庫を抱える必要はあまりありませんでしたが、ここまで相場が不安定だとそう言ってはいられません。獲れる時に、なるべく安い時に買わないと、お客様への提供ができなくなってしまうので、近年では冷凍品の在庫も膨らみ、在庫管理も複雑になってきました。
今回のシステムがとてもうまく機能しているので、今後は冷凍庫の在庫管理ができるような機能をお願いしています。より正確な在庫管理や食品ロスの削減にも繋がると期待しています。
お客様情報
株式会社弁慶
佐渡の回転寿司から、立ち食い、居酒屋、高級店など様々なスタイルで本格的な寿司を提供している株式会社弁慶。現在、新潟県内や首都圏、京都など10店舗以上展開し、こだわりの佐渡のコシヒカリ米と佐渡島の海でとれた魚介類を初めとする新鮮な海の幸を素材で、多くのお客様を魅了する。